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悩めるママが大集合!離乳食期に大切な栄養素って?どんなふうに献立を組んだら良い?
子どもご飯の専門家、板垣さん

今回、悩めるママにアドバイスをいただくのは、「食べることが好き!」を育てる子どもごはんの専門家として活動中の板垣さん。
7歳の女の子と4歳の男の子を育てるママ管理栄養士にして、食の専門家ユニットFoodRing代表。子どもご飯の専門家として保育園の献立作成や栄養についての発信を続けています。子どもごはんのレシピ投稿も好評!
食いしん坊さんを目指してもらう期間と思って気楽に取り組もう

板垣さん 皆さんから離乳食の写真をいただいたんですが、本当にすてきな内容で、すごく頑張ってらっしゃるなっていうのが伝わりました。
でも、離乳食っていうのはあくまでも、大人と同じ食事ができるようになるまでの練習期間。栄養を100%満たすよりも、お子さんに食べることが大好きになってもらう、食いしん坊さんを目指してもらう期間と思って、肩の力を抜いていいんですよ。
藤川さん なるほど…。離乳食を始めると、栄養バランスを良くしなきゃってずっと考えてたんですけど、食べる練習だと思えば気が楽ですね。今日はもうそれだけでも新たな気分です。
板垣さん そういう気持ちを前提に、ここからは栄養のお話をしますね。
鉄は全ての世代で不足している人が多い大事な栄養素

板垣さん 特に離乳食や幼児食で大切なのが、タンパク質、鉄、カルシウムの3つ。タンパク質は体のベースになるもので、とても大事なものです。
また、カルシウムは強い歯や骨を作るだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる役割も。母乳やミルクをやめると不足しやすいので注意したいですね。
そして鉄。大人の鉄不足は貧血や体調不良の原因、というイメージですが、幼児にとっての鉄は、脳の働きや成長に欠かせない重要な栄養素になるんです。3歳までに脳の大きさが大人の90%になると言われているので、鉄をしっかり摂ることが大事なんですね。
今日は、この3つの栄養素を中心に、皆さんの離乳食を見ながら、フォローアップミルクなどの栄養補助食品の活用法などをお話できたらと思います。
平野さんの離乳食は、きな粉や青菜で鉄バッチリ!
スティック野菜はつかみ食べの練習に◎

板垣さん 上の写真以外のお食事に、スティック状でつかみ食べできるお野菜があって、この時期にすごく良いですね!9ヶ月ぐらいからは手指の発達がより盛んになってくるのでトレーニングになります。つかんで投げたりするので遊び食べが大変な時期ですが、良い成長をしていると思ってください。
平野さん 手指の発達に良いっていうのを聞いて安心しました。 1歳ぐらいになったらスプーンを始めなきゃいけないのかなってちょっと焦りがあったんですけど…。汚すかもしれないけど、積極的につかみ食べを続けていこうかなって思います。
板垣さん そうですね。最近では、スプーンは手指が十分発達し、子どものやってみたい気持ちが起こってからで良いと考えられています。藤川さんのところは、つかみ食べ始めてますか?
藤川さん 最近、少しずつ始めてます。
板垣さん なるべく早く双子ちゃんも手づかみ食べに移行できると、ちょっとママの負担が減るかなと思います。
おやきとかフレンチトーストも手づかみで食べやすいですし、ミニおにぎりもおすすめです。おにぎりは振るだけで作れる道具を100円ショップで売ってますよ。
藤川さん それを上の娘に作ってみたんですが食べなくて。双子に渡してみたら、ぐにゃっと握られて終わりました…苦笑。
柏木さん 分かります!!そういうことありますよね…。
板垣さん そうやって勉強してるんですよね。赤ちゃんは初めての物を見ると、触って確認するので、最初はちょっと大変な状態になるんです。でも、段々食べ物だと認識して、自分で食べてくれるようになるので、ちょっとずつ移行すると良いと思います。
鉄の補充にはほうれん草より小松菜!

板垣さん どうしても食材だけで充足させるのって難しいので、こつこつプラスしていくっていうのと、フォローアップミルクなどで鉄を補っていくのが良いと思います。
余談ですが、鉄っていうと、ほうれん草のイメージすごいありますよね。
藤川さん はい。そのイメージは強いですね。
板垣さん でも、実は鉄分もカルシウムも小松菜の方が多いんですよ。ほうれん草ももちろん❝鉄❞が含まれているので、日常的に使っていただきたいですけど、アクがあるので、食べにくいお子さんもいるんです。
なので、離乳食ではほうれん草も使いながら、小松菜をうまく活用してもらうとすごく良いかなって思います。
藤川さんの離乳食は便利食材の使い方が上手!
お野菜が苦手な子にはあんかけがおすすめ!

板垣さん お野菜のあんかけ煮が離乳食に入っているんですけど、あんかけは、めちゃくちゃ良いです。野菜が苦手な子はとろみをつけると食べやすくなるんですよね。 大人でいうと、中華の八宝菜みたいな感じですね。
子どもって、パサパサした食感がすごく苦手な子が多いので、とろみをつけて、しっとりさせてあげる。お野菜の味も、あんかけの味で、ちょっと食べやすくなるんですよね。
藤川さん 確かに野菜の味がマイルドにはなりそうですね。
板垣さん ジャガイモと豚肉のピューレ、これはパウチですか?
藤川さん ジャガイモは自分で作ったものなんですが、豚肉のピューレはベビーフードを活用しました。
板垣さん 私もお肉のピューレを使ってたのを思い出しました。レバーとか牛肉とかいろんなピューレがあって。お肉は加熱するとパサつきやすくて食べにくいのと、調理も手間がかかるんですよね。市販のピューレ状のものは、とろみがつくので食べさせやすいですし、お芋を蒸してちょっと和えるだけで栄養価が爆上がりしますので、すごくいいなと思いました。
オートミールで❝鉄❞をプラス!

板垣さん ❝鉄❞の不足を気にされているということでしたが、オートミールは使ったことありますか?
藤川さん 上の子はすごく好きで食べてたんですが、双子は好きじゃないみたいで。今はあまり食べさせてないですね。
板垣さん スープで煮込んでもダメですか?
藤川さん スープはやったことがないですね。
板垣さん スープがいいですよ!お味噌汁に入れちゃう感覚です。刻んだ野菜なんかとお味噌汁に入れて、煮込んであげると食べやすいんですよね。オートミールはとても鉄分が多いので、ママパパもぜひ一緒に取ってみてください。
高野豆腐をすりおろしてハンバーグに混ぜて使うのもおすすめですよ。
藤川さん やってみます!!
柏木さんの幼児食は生野菜が取り入れられてる!
タンパク質を取るにはお刺身を上手に使って!

柏木さん 私もタンパク質をどう取り入れるか、レシピのアイデアがなかなか湧かないんですよね…。
板垣さん お肉はひき肉から始めて、ミートボールやハンバーグがおすすめです。お魚は、結構皆さんびっくりされるんですが…
平野さん なんだろう…。
板垣さん お刺身を使うのがおすすめですよ!
一同 え。お刺身ですか?!
板垣さん もちろん生ではなくて、ちょっと片栗粉とかをまぶして、少しのバター醤油でさっと焼いて火を通します。柔らかくて新鮮なのですごく食べやすいですよ。
藤川さん なるほど…。確かにお刺身のお魚は新鮮ですもんね。
柏木さん そうですよね…大人がお刺身を食べたい時、別の献立を考える必要もないから良いですね。
フォローアップミルクを活用しよう!
忙しい時はフォローアップミルクに頼ろう!!

板垣さん 藤川さんは、上のお子さんと双子ちゃんは2歳差ですか?
藤川さん ギリギリ年子なんです…。上の子のイヤイヤ期がすごくて、第一子は平野さんみたいに何皿も作っていたんですけど…。
板垣さん できないですよね。やっぱり第2子以降の子の離乳食は、上の子と違って手をかけられないことも多いんです。なので、1人目はフォローアップミルク使ってなかったけど、2人目から使うって人が実はすごく多くて。私もそうだったんですよ!
藤川さん 板垣さんもですか?
板垣さん そうなんです!!2人目を育て始めると、上の子に付き合っていろいろおでかけしなきゃいけなかったり、 食事は3回食なんだけど、1食抜かなきゃどうしても無理みたいなタイミングとかもあったりするんですよね。そういう時にもフォローアップミルクがあると、ママのメンタル的にもすごく良いんですよ。
平野さん 飲む以外にも使い方がありますか?
板垣さん 牛乳の代わりに置き換えるみたいなイメージでお料理に使うのがおすすめです。例えば、シチューを作る時に牛乳の代わりに入れたり、ミルクスープを作る時もお湯で溶かしたフォローアップミルクに変えてあげたりするだけで栄養が補えるんです。
平野さん 牛乳に置き換えると考えると使いやすいかもしれないですね。
板垣さん コップ飲みの練習にも良いので、ぜひ、取り入れてみてください。
まとめ
毎日の離乳食作りに心を砕くママたちには、管理栄養士さんの「食べることが大好きになってもらう期間」という言葉が響いたようでした。
離乳食の期間は1年という限定された時間。その時間を親子の楽しい思い出にするために、フォローアップミルクなどの補助食品も上手に使っていきたいですね。
・表示価格は、改正前の消費税率で掲載されている場合があります。ご了承ください。